タッピングネジ・タッピングビスの種類とは

タッピンねじにはネジ部の形状によって、1種、2種、3種、4種が存在しています。

また、1種タッピングねじのことをAタッピングと読んだり、2種、3種のタッピンにミゾ付とミゾ無しがあったり、結構ややこしいです。

タッピングネジ種類と特徴一覧

【タッピングネジ種類】
=呼称
特徴(形状と相手材)
タッピンねじ1種】
=Aタッピン
ねじ山の間隔が広く(ピッチが最も荒く)、先端部が尖っている。
先端部が尖っていることで、センター穴の位置決め用のガイドとの喰いつきを助ける役割がある。

相手材としては、主に薄鋼板、ハードボード、木材、石綿、一般に薄鋼板1.2㎜以下に適している。
【タッピンねじ2種みぞ無し】
=B0タッピンねじ
先端付近2山~2.5山がテーパー形状になっており、1種タッピンよりピッチが細かい。

相手材としては主に薄鋼板及び厚板(5㎜以下)に適している。
その他、非金属、樹脂、硬質ゴム等にも使用される。
【タッピンねじ2種みぞ付】
=B1タッピンねじ
先端付近2山~2.5山がテーパーになっていて切り込みがあり、ピッチは1種タッピンより細かい。
2種タッピンの先端を1/4カットしてあり、カット部は刃の役割をして相手材を削っていく。

相手材としては主に薄鋼板及び厚板5㎜以下に適している。
その他、樹脂、硬質ゴム等にも使用される。
タッピンねじ3種みぞ無し】
=C0タッピンねじ
先端付近2.5~3山がテーパーになっていて、小ねじとピッチが同じ

相手材としては主に構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物に適している。
2種タッピンより厚板に対応できる。
【タッピンねじ3種みぞ付】
=C1タッピンねじ
先端付近2.5~3山がテーパーになっていて、切り込みがある
3種タッピンの先端を1/4カットしてあり、カット部は刃の役割をして相手材を削っていく。

相手材としては主に構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物に適している。
タッピンねじ4種】
=ABタッピンねじ
タッピングねじ2種と同じピッチで1種タッピンのように先端が尖っている
市販品はあまりありません

相手材は主に薄鋼板及び厚板5㎜以下、非金属、樹脂、硬質ゴムに適している。

参考:JIS B1122 付属書